— Case 02 / 学校法人
となりのナレッジシェアAI
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 埼玉県 |
| 事業 | 中学校・高校・大学の運営 |
| 規模 | 4拠点 |
4拠点の知恵を、
法人全体で循環させる。
同法人は、中学校から高校、大学まで、さまざまな校種を4つの拠点で運営している。幅広い教育を提供できることは法人の強みである。一方で、規模が広がるほど、学校同士がどう知恵を共有するかが難しくなっていく。
校種が違えば、学年暦も保護者や学生への対応も異なる。キャンパスが離れていれば、日常的に顔を合わせる機会も限られる。その結果、同じ法人の中にありながら、ある学校で生まれた工夫やノウハウが別の学校に届かない状態が続いていた。同法人が抱えていた課題は、次の3つに整理できる。
- ナレッジの分断
校種や拠点ごとに情報が閉じ、法人全体でナレッジが分断されていた。学校ごとに似た業務を抱えていても、それぞれが独自のやり方で対応しており、組織の運営は複雑になっていた。
- 人件費比率の上昇
人件費比率は3年続けて上昇していた。教職員の業務を効率化し、限られた人員で質の高い教育と運営を続けていくことは、法人にとって急務だった。
- 部分最適にとどまるIT活用
システムやAIツールは、学校ごと、あるいは教職員個人ごとに導入されていた。一人ひとりは工夫していても、その成果は個人や一つの学校の中にとどまり、法人全体の力にはなっていなかった。
必要だったのは、新しいツールを個別に足すことではなく、法人全体で知恵が行き来する仕組みをつくることだった。
同法人が選んだのは、法人全体で使える情報基盤をつくる「となりのナレッジシェアAI」である。目的は、学校ごとに閉じていたナレッジを法人の共有財産に変えることだった。
まず取り組んだのは、法人全体に共通するノウハウやナレッジの整理である。各学校と連携しながら、法人として統一的に運用できる形に整えた。どの学校の教職員が使っても、同じ基盤から必要な情報にたどり着けることを目指した。
この取り組みの要は、校種やキャンパスをまたいだ横連携である。たとえば、ある高校で作ったマニュアルを、別の高校でも参照できるようにした。一つの学校で生まれた工夫が、ほかの学校の業務にもそのまま活きる。学校の数だけ同じものを作り直す必要がなくなる。
これまで個人ごとに使われていたAIツールの利用も見直した。教職員全員が同じシステムを使う形に切り替えることで、個人の工夫が法人全体に蓄積されていく流れをつくった。
- 校種・キャンパスの間で知が循環するように
学校ごとに閉じていた情報が、校種やキャンパスを越えて行き来するようになった。4拠点にまたがる規模が、分断の原因ではなく、知恵の量を生かせる強みに変わりつつある。
- 重複していた作業を一本化
学校ごとに同じ作業を繰り返していた状態から、作業を一本化し、法人全体での業務効率化を進めた。
- 部分最適から、法人全体の情報活用へ
個人ごと・学校ごとのAI活用から、法人全体で情報を蓄積し、AIを使っていく体制へと移り始めた。
学校の数が多いほど、共有の仕組みが生む効果は大きい。同法人の取り組みは、複数の校種や拠点を持つ学校法人にとって、ひとつの進め方を示している。
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